名古屋拘置所

拘置所は日本全国に設置されている

独立した施設は意外に少ない

拘置所は基本的に逃亡や証拠隠滅の恐れがある、被疑者や被告人の身柄を拘束しておくための施設です。したがって日本全国に設置されています。
しかし「○○拘置所」といった具合に独立した拘置所は意外に数が少なく、10ヶ所もありません。

また「東京拘置所」のような、収容人数が3,000名クラスというマンモス拘置所は他になく、拘置所といえば東京拘置所をイメージされる方が多くいます。
東京拘置所はあまりに有名で収容者が多いため、「東拘(とうこう)」とか「小菅(こすげ:東拘のある地名)」といった通称でも呼ばれています。

大抵の拘置所は、刑務所の中にある!

東京拘置所の他に独立した拘置所といえば、関東地方だと東京の「立川拘置所」、愛知県の「名古屋拘置所」や、関西地区の「京都拘置所」、「大阪拘置所」、「神戸拘置所」、中国地方の「広島拘置所」、そして九州地方の「福岡拘置所」くらいです。

以上のように独立した拘置所というのは、だいたい大都市部に集中しています。しかしそれ以外の地域に拘置所がないかといえばそうではありません。
大都市部では人口に比例して、刑事事件の発生件数も多くなりますので、拘置所もある程度の規模が必要になります。しかし地方都市では発生しないかといえば、それなりの数の事件は起きています。

ですから地方都市の場合、専用の拘置所ではなく「拘置支所」と呼ばれる施設が設置されており、拘置支所のあるところは大抵“刑務所の中”です。
もちろん刑務所の敷地内にあるというだけで、懲役や禁錮の刑罰を受けている「受刑者」とは居住エリアは完全に分けられています。

拘置所を増やせないわけとは?

現状は留置場が拘置所の代わりになっている

本来の刑事手続きの筋論から言えば、被疑者は逮捕されて身柄が拘束された後、遅くても送検後には警察とは監督官庁の違う刑事施設である、拘置所に移送するべきです。
ところが実際の司法手続きでは、被疑者がすぐに拘置所に移送されることは稀で(すぐに拘置所に送られるのは、検察が直接逮捕した被疑者くらい)、起訴が決まって呼び名が「被告人」になってから拘置所に送られるというのが慣例になっています。

こうした対応が行われている理由はという、拘置所の収容人数が圧倒的に足りないためと言われています。

それなら拘置所をもっと増やせばいいのでは?と思われる方もいると思いますが、刑事施設はそう簡単には増やせません。
予算がない等の問題以前に、
「あなたの住む町に拘置所を建てさせてください」
と現地住民に打診しただけで、猛烈な建設反対運動が繰り広げられるでしょう。

刑訴法の考え方からすれば、裁判で有罪が確定するまでは被疑者も被告人も“推定無罪のただの人”なのですが、起訴される人の90%は実際に罪を犯し、それを認めている“推定有罪確定の犯罪者”です。
そうした人々を収容する刑事施設の建設を喜んで迎えてくれる地域など滅多にありません。

こうした実際もあり、2006年に監獄法が改正された時、留置場を正式に「代用監獄」として使えることを法律に明記し、起訴される前の被疑者段階までは、いったん警察の留置場に収容し、拘置所の収容人数不足をカバーするという事になっています。

ただ、司法関係者の間では、身もフタもないお話も語られています。
拘置所や拘置支所(刑務所)は、大抵街の中心部からは離れた郊外にあります。被疑者段階の取調べをするのに、いちいち呼びつけるわけにもいきませんので、警察の捜査官や検事は拘置所まで出向くことになるわけです。
起訴前に連日郊外まで出かけて、取調べをするのは、警察の捜査官も検事の負担も大きいため、法律で留置場を合法化したのではないか?とも言われています。

とはいえ、逮捕・勾留される側の被疑者にとっても、留置場が拘置所代わりになることは、精神的に悪いことばかりではありません。
独立した拘置所ならともかく、拘置支所は刑務所の中です。逮捕されて留置場に1泊か2泊した後、送検と共に送られる先が刑務所というのは、いくら同じ敷地内で違う施設だといっても、刑務所特有の高い塀の中に入ってしまうのは、大きなショックでしょう。
送検後でも捜査の流れ次第では、不起訴になってそのまま釈放されることもあります。せめて起訴か不起訴か決定するまで“少しでも塀の外に近い”留置場で勾留されたほうが、被疑者にとってはベターかもしれません。

そうした考えもあり、日本の刑事事件手続きでは「送検後も留置場で勾留、拘置所に行くのは起訴されてから」という慣習が今も続いているわけです。

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