取調べでの心得(1)警察官は”正義の味方”?

逮捕取り調べ

被疑者が受ける“取調べ”

実際はドラマと違う?

逮捕された被疑者は、身柄が拘束された後、所轄の警察署に連行されて署内にある「取調室」で警察の捜査官から取調べを受けます。つまり映画や刑事ドラマでたびたび描かれている“あの世界”を実際に体験するわけです。
ただ、ドラマは、シナリオを書いている作家のほとんどが、実際に逮捕された経験がありません。
したがって昭和時代の習慣を引きずっていたりして、実際の取調べはドラマと大分違います。

フィクションではない取調室とは

  • 多くの取調室に窓はない
  • 卓上ライトもない
  • マジックミラーがない部屋も多い
  • 禁煙である
  • 取調べ中、取調室のドアは開いている

といった感じです。
取調室の広さはドラマで描かれる程度か、それより狭い部屋が多く、大抵は逃亡防止のために窓がありません。
また警察署内には数多くの取調室がありますが、全部がマジックミラー付きの部屋ではなく、むしろ何の仕掛けもない部屋の方が多いでしょう。

そして取調室が禁煙になったのは比較的最近のことです。
昔は“面倒見”という隠語で、気に入った被疑者を意味なく取調室に呼んで、タバコを吸わせて雑談をするという事をしていました。
しかし現在は取調室どころか、留置場を含む警察署内が全館禁煙になっているケースが多く、逮捕された被疑者は、釈放されるまでタバコは吸えません。

また近年、密室での取調べでは、中でどんな取調べが行われているかわからないという事で、取調べ中は取調室のドアを開けておくことが義務付けられています。
とはいえ、取調室付近に警察の部外者が立ち入れるわけではなく、警察署全体が密室のような状態とも言え、外部に開かれた形で取り調べが行われている、ということではありません。

警察で行われている“被疑者の落とし方”

捜査官の態度は、ドラマと一緒?

取調べは捜査官2人で行い、一人が怒鳴ったり机を叩いたりして、威圧的な態度で被疑者を追い詰める。
そしてもう一人の捜査官が、荒ぶる相棒をなだめ、優しく被疑者に接する。
これは、よくある刑事ドラマのパターンです。

このような硬軟を合わせた取調べパターンは、実際の取調べの現場でも、結構行われているようです。
実際の取調べでも、密室で孤立した被疑者を、威圧的な態度でさらに追い詰め、もうひとりの捜査官が優しく理解のある態度で接すれば、被疑者はその相手を“味方”だと印象づける。
そこで被疑者から信用された物柔らかな態度の捜査官が、被疑者を説得して自白を引き出します。

ただ警察の捜査官全員が、そうした取調べをしているわけではありません。取調べの方法はある程度現場の裁量にまかされているようです。
二人で威圧的な態度で臨み、被疑者を締め上げるタイプ、あるいは一人で被疑者と向き合う捜査官など色々なパターンで、取調べを行います。

警察が“正義の味方”とは限らない

“言うなりになる”のはリスクがある

どんなタイプの捜査官が担当になっても、共通していえるのは、
“相手の言うなりになってはいけない”
ということです。
もし実際に逮捕された容疑の犯罪を犯していたとしても、事実だけを認めましょう。

警察では、時として、なにかの罪で捕まえた被疑者を、未解決の同種事件の被疑者として余罪をあたってくる場合があります。
「正義の味方である警察がそんな無茶をするわけがない」とお思いの方も多いかと思います。
ただ、刑事事件の現場で言えば、警察官は“被害者の味方”という方が正しく、少なくとも、連行されてきた被疑者の味方であるとは言えません。

そして、警察官もまた一般の会社員と同じひとりの社会人です。
職務上、検挙率アップを求められる中、管轄内で起きた未解決事件と手口が似ていれば、余罪の追求を行うというのは自然な判断です。
仮に被疑者自らの自白がなくても、あたかも自白したかのように取調べで“誘導”され、“やったこと”と断定されてしまうおそれもあります。

警察のただ言うなりになっていると、身に覚えのない罪を被せられ、無駄に罪が重くなってしまうリスクがあります。
ですから取調べでは、ただ言われるがまま、言うなりに合わせるのではなく、犯した罪の事実だけを認め、そうでない部分はきっぱり否定しましょう。

見に覚えのない罪を追求されたら

いち早く弁護士に相談を

また逮捕された容疑そのものに身に覚えのない場合は、さらに注意が必要です。
警察・検察は、自ら描いた事件のストーリーを被疑者に認めさせようと、徹底した追及を行います。
相手は言わば追求のプロです。近年の取調べでは、さすがに殴る・蹴るの暴力を使うことはありませんが、それでも、被疑者は精神的に追い詰められることになるでしょう。
そうした場合は、いち早く弁護士を雇い、見に覚えのない余罪への追求には屈しないよう、アドバイスを受けましょう。

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