捜査は取調室だけではない!「引き当たり」とは何か?

現場検証

「引き当たり」とは

実況見分で外に出られる!?

刑事事件の被疑者として逮捕・勾留された場合、被疑者は連日取調室に呼ばれて、担当捜査官から取調べを受け、供述調書を作ります。検察庁に呼ばれることもありますが、基本的には留置場と取調室の往復で日々は過ぎていきます。

ただ事件によっては捜査の一環として、「引き当たり」と呼ばれるものもあります。いわゆる「実況検分」のことで、実際に事件が行われた現場へ被疑者を連れて行って、被疑者自身や被害者の供述に間違いないかを確認するわけです。

外出はもちろん手錠&腰縄姿

だけど久しぶりに一般社会への外出

勾留中の被疑者は、留置場から取調室に向かう短い時間も移動中は手錠を掛けられ、腰縄をうたれます。当然、引き当たりで警察署を出ることになれば、外出中はずっと手錠&腰縄姿になるわけです。

移動はパトカーではなく、ワンボックスカー

実際に現場まではパトカーではなく、普通のワンボックスカーで向かいますので、傍から見れば被疑者を護送しているようには見えません。しかし逃亡防止のために、被疑者は後部席の真ん中で私服の捜査官に両脇を固められて窮屈な状態で現場に連行されるわけです。

もっとも逮捕・勾留されてしまうと、被疑者は留置場に取調室、あるいは検察庁や裁判所など、ずっと屋内で蛍光灯の光の下でしか生活できません。どれほど窮屈な環境であろうと、一時的であっても外に出られるという開放感は、拘束中の被疑者にとって、とても大きな気分のリフレッシュになりますので、「引き当たり」に連れ出されることを意外に喜ぶ人もいます。

引き当たりの目的は裁判資料の作成

警察の口車に乗せられないようにご用心

資料実際に逮捕されたことがない人でも、派手な交通事故を起こしてしまって、後日警察の立会いの元、現場で実況検分をやった経験のある人もいるかもしれません。刑事事件の実況検分も基本的にやることは同じです。実際に犯行の行われた現場に出かけ、被疑者自身がどのような行動をしたかを、担当捜査官が立ち会って確認します。

たとえば空き巣泥棒だった場合は、進入した窓などを被疑者自身が指をさして、捜査官がデジカメで撮影したりするわけです。そうして犯行現場の場所や犯行方法などが、被疑者自身や被害者などの供述調書と矛盾がないかを確認する作業が引き当たりですが、一番の目的は裁判資料の作成になります。

つまり裁判官に提出する証拠として文章だけではなく、わかり易い現場写真を添付するのが目的なのです。

この写真は被疑者を真犯人だと思っている警察や検察の意向で撮影されます。ですから実際に写真を撮る捜査官の言うなりにポーズを取っていると、あたかも被疑者が真犯人であるような引き当たりの現場写真が撮られてしまいます。

本当に逮捕された通りの罪を犯している場合は、それは致し方ありませんし、正直に犯行時と同じポーズを取るべきです。しかし逮捕容疑が身に覚えのない冤罪だった場合、裁判官に誤解を招くようなポーズを要求されたら、断固拒否しましょう。

引き当たりは必ず行われるとは限らない!

犯罪の内容や状況によって変わる

引き当たりはどんな事件でも必ず行われるとは限りません。引き当たりをしようにも現場が特に定まっていない犯罪、たとえばネット犯罪などは引き当たりは行われないわけです。また、電車内の痴漢事件のケースでも、いちいち事件のあった電車やバスに乗って実況検分をすることは滅多にありません。

ただ痴漢事件の場合は、被疑者と被害者の立ち位置を写真に撮りますので、そうした撮影は警察署内で、被害者に見立てたマネキンの傍に被疑者を立たせて行います。そんなわけで警察署の外に出られる引き当たりは、被疑者全員が体験できるモノでもありません。

身柄を拘束されている状態で気分転換の“お出かけ”と思う被疑者もいる反面、知合いに出くわすかもしれない場所で手錠&腰縄姿で引き回され、事件の現場を再び訪れることで、後悔の念に囚われてよりブルーな気分になってしまう被疑者も多いわけです。

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