起訴後に一般社会には戻れる・・・しかし裁判は終わらない~保釈制度~

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起訴後は、一旦社会に戻れる!ただし事件が終わったわけではない

「保釈」とは?

刑事事件の終わらせ方という括りでは、この方法は似つかわしくないかもしれません。とはいえ一応、刑事施設から身柄が解放されて、普通の暮らしができる様になるのが「保釈」です。
刑事手続きが進み、検事の判断で「起訴」されてしまうと、これまで「被疑者」と呼ばれていた人は、今度は「被告人」と言われる立場になります。

起訴されてからの流れ

被告人になっても、在宅捜査ではなく逮捕されて身柄拘束されている場合、原則的に“逃亡や証拠隠滅の恐れ”があると判断されるのが普通です。したがって、起訴後も今度は「起訴勾留」という名目で、引き続き身柄の拘束が続きます。通常起訴から第一回の公判が始まるまでは2ヶ月程度かかります。

また被告人が罪状を認めている量刑裁判であっても、「即決裁判」が認められる場合を除いて、裁判は最低2回は開かれますので、早くて1、2週間から1ヶ月かかります。そして罪状を一部でも否認して正式な審理が行われる裁判だと、判決は数ヶ月から1年以上かかります。

被告人(被疑者)は推定無罪

警察に逮捕されてから、何ヶ月も被告人(被疑者)の身柄は拘束され続ける事になります。普通何ヶ月も一般社会から隔絶されてしまったら、仕事や学校などそれまでの人間関係は維持できなくなってしまうでしょう。日本は近代司法の思想を取り入れていますので、裁判で判決が確定するまで被告人(被疑者)は、“推定無罪”です。

そんな推定無罪の人の身柄を拘束しておくのは、人権的に問題があると言えるでしょう。そこで起訴がされた後、とりあえず釈放して、在宅で裁判を受けられるのが「保釈制度」になります。保釈が認められれば、一旦は一般社会には戻れますが、事件が終わったわけではありません。

しかし、留置場や拘置所で身柄を拘束されたまま裁判を受けるのとは、その立場は雲泥の差です。

保釈申請は必ず認められるとは限らない

保釈申請が認められないケースとは?

裁判が終わっていないとはいえ、判決が出るまで一般社会に戻れるという保釈制度のメリットは大きいでしょう。裁判に出廷する以外に、事件によっては行動の制限を受ける場合がありますが、基本的には逮捕前と同じように会社や学校に行く事ができます。さらに弁護士と裁判の打ち合わせも、留置場や拘置所で身柄を拘束されている状態より、より自由にできるわけです。

もし刑事事件で起訴されてしまった場合

まず最初に行うことは保釈制度に基づいて「保釈申請」をすることになります。保釈の申請書類は弁護人に頼んでも構いませんが、被告人自身が紙に「保釈を申請します」とだけ書き、そこに署名して拇印を押せば、正式な申請用紙と同じ法的効力を持ちます。

起訴前と同じく、被告人の身柄拘束を許可しているのは裁判所です。保釈申請の審査も裁判所が行いますが、保釈の許可が100%得られる保証はありません。

保釈を申請しても認められないケース
  • 予想される刑罰が死刑や無期懲役など、極めて重い犯罪を犯している場合
  • 過去に同じ犯罪や、重い懲役を犯した累犯者たっだ場合
  • 釈放したら、逃亡や証拠隠滅を計る可能性が高い場合
  • 氏名・住所がハッキリしておらず、釈放したら行方不明になる可能性がある場合

などが考えられます。

重罪者や累犯者はともかく、逃亡や証拠隠滅の恐れがあるという理由は、結構軽い罪でも適用されて保釈されないことが珍しくはありません。特に痴漢事件では被告人が公判前に被害者と接触して脅し、「証人質問」で証言させないようにするという事態を裁判所は怖れています。

また被告人がホームレスだったり、完全黙秘を続けて名前や住所がわからない場合も、釈放したら行方不明になってしまい、公判に呼び出す事が出来なくなってしまいますので、当然保釈許可は下りません。

保釈許可の基準は裁判官の気分次第?保釈を却下されても再申請は可能!

保釈申請は何度でも出来ます。ですから一度保釈を申請して却下されても諦めず、何度も申請すると保釈が認められることもよくあります。たとえば痴漢事件の場合だと、公判で証人質問が終われば、証拠隠滅の心配がなくなりますので、それまで却下され続けた保釈申請がアッサリ通ったりするわけです。

また裁判官は一人一人が独自の決定権を持っていますので、審査する裁判官によって同じ書類でも、保釈申請を却下される場合もあれば、許可される場合もあったりします。保釈でシャバに戻って公判を受けるのは、身柄拘束され続けるのに比べ、自由度はもちろん社会的に受けるダメージを最小限に抑えることができることは間違いありません。

一度保釈申請を却下されたとしても諦めず、弁護士と相談しながらタイミングや状況を見極めつつ、何度でもトライすることが肝心です。

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