有罪判決だけど、すぐに社会復帰できる~略式処分~

案外多い?裁判をしないで刑事事件を終わらせる「略式手続き」

急ぎ

刑事事件の基本は、事件の被疑者を起訴して裁判にかけ、有罪・無罪を決め有罪ならば量刑も決めます。しかし世の中で起こっている全ての刑事事件を、基本通り裁判で審理していたら裁判所はパンクしてしまいます。
そこで現在日本の刑事手続きには「略式手続き」というモノがあるわけです。

略式手続きというのは文字通り“裁判を略す”という意味で、冤罪防止のために本来なら必ず行わなければならない「公開裁判」をしないで書類手続きだけで判決から刑の執行までが行われるモノになります。
こう書くと裁判所が自分の都合で楽して刑事手続きを行っているように感じる人がいるかもしれません。

しかり実際略式手続きは結構行われており、楽なのは国家権力側だけでなく刑事事件に巻き込まれてしまった被疑者の方にもメリットがある制度なのです。

事件発生から最速24時間以内に事件は終わり?略式手続きのメリットはスピード!

略式手続きの最大のメリットは、手続き時間の短さです。タイミング次第では事件が発生した当日に全ての手続きが終ってしまうこともあります。そんな場合、被疑者は留置場に入れられることもないか入れられてもせいぜい数時間でしょう。

具体的には、刑事事件の被疑者として警察に検挙された直後に被疑者自身が罪を認め、略式手続きをすることが許された“軽い犯罪”の場合、警察は直ちに被疑者を検察に送検します。
検察の検事は被疑者に対して、公開裁判無しで有罪判決が下ることに異存がない事を確認し被疑者がそれを納得すれば、すぐに起訴されて裁判所へ身柄が移されます(「略式起訴」という)。そして裁判所は起訴されてきた“被告人”に対して、直ちに有罪判決を言い渡しますが量刑は「罰金」です。

罰金刑を言い渡された被告人はその場で金を持っていれば罰金を支払い、なければ金融機関で支払うための納付書をもらって身柄は釈放されます。

こうした手続きが役所でよくやる“窓口巡り”のような手順で次々と行われ、事件の検挙が平日の朝だったら、その日のうちに事件の全てが終わるというスピード手続きが「略式手続き」なのです。

略式手続きで終わらせるための条件とは?

刑事事件の被疑者として検挙されたのが昼間だったり夜だったりすると、検察や裁判所へ連行されるのが翌日になり、一晩くらいは留置場にお泊りしなければならない事もあります。しかし略式手続きであれば、遅くても逮捕から3日目には手続きは終わりますので勾留されてしまう事はあまりありません(“客引き”で捕まった場合は別。“刑罰”として10日間勾留されるのが普通)。

つまりそれだけスピーディーに社会復帰できるわけで、うまく誤魔化せは勤め先や学校だけでなく家族にだって逮捕された事を隠すことができるでしょう。ここまで簡単な手続きだと交通違反の反則金(青キップ)と同じだと勘違いしてしまう人もいるかもしれません。

略式手続きが使える重要なポイント

  • その犯罪が軽微であること(量刑が「100万円以下の罰金」や「科料」、または最高刑が「懲役3年以下」であることなど)
  • 被疑者が初犯で、容疑を全面的に認めて、反省していること

小さな事件をいちいち公開裁判でやっていたら検察も裁判所も大忙しになって、最悪機能がマヒしてしまいますので警察の協力のもと略式手続きで済ませられるモノは略式ですまそうとします。
ただ略式手続きは被疑者が罪を認めていることが大前提ですので、痴漢事件など被疑者が否認していた場合、正式な公開裁判をせざるをえなくなるわけです。

メリットはスピード解決!そして略式手続きのデメリットとは?

痴漢事件などで突然逮捕されてしまった被疑者は、早く出られるという甘言に乗ってやってもいない罪を認めてしまうということもあるようですが、スピード解決には同時に忘れがちなデメリットがある事に注意しなければなりません。
それは“前科がつく”ということです。

罰金というのは刑罰で行政罰である交通違反の青キップで支払う「反則金」とは違います。罰金を支払うという事は刑事事件で有罪判決を下されたということですので当然前科がつくわけです。
個人情報の保護にうるさい今のご時勢、前科なんか黙っていればバレるものではありませんし一定期間罪を犯さなければ前科は消えます。しかし特定の職業では前科あると出来ないモノもあり思わぬ障害になる事もあります。

刑事事件の終わらせ方としてはもっとも簡単でスピーディなモノが略式手続きです。しかしそのメリットデメリットを考えて、略式手続きをするかしないかを選択しましょう。

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