刑事裁判の手順(11)控訴・上告

「上訴」~第一審の判決に不服がある時

不服

日本の裁判は「三審制」

日本の裁判は「三審制」で、ひとつの裁判に関して3回まで裁判で審理することができることになっています。
それらの裁判は、

  1. 第一審
  2. 第二審(控訴審)
  3. 第三審(上告審)

と呼ばれており、第一審や第二審で下された判決に不服があった場合、「上訴」という手続で再度裁判が開かれます。

上訴の流れ

だんだん高級になっていく裁判所

第一審は、刑事事件の被告人として起訴された場合、最初に行われる裁判です。第一審は起訴された罪の重さによって開廷される裁判所が変わってきます。第一審で予想される刑罰が懲役3年未満、あるいは罰金以下の財産刑のみである場合は「簡易裁判所」、そしてそれ以上の刑罰になる可能性がある事件は「地方裁判所」です。

そして第一審の判決が不服だった場合、簡易裁判所や地方裁判所より上級だとされる「高等裁判所」へ上訴します。この上訴手続のことを「控訴」と呼び、高等裁判所で行う裁判が「第二審(控訴審)」です。第二審で下された判決でも満足できず、不服がある場合は高等裁判所より上級とされる「最高裁判所」へ「上告」します。

そんなわけで、裁判所は上訴するたびに格が上がっていくわけです。
具体的には各裁判所で審理を行う裁判官の数が変わってきます。簡易裁判所で行われる裁判の裁判官は1名です。地方裁判所は事件の難易度によって3名になる場合もありますが、基本的に裁判官は、簡易裁判所と同じく1名で審理が行われます。

第二審の高等裁判所では、裁判官の数は3名で増減することはありません。そして最後の最高裁判所で行われる審理に出席する裁判官は15名になります。もっとも最高裁判所の法廷で本当に審理が行われることは滅多にありません。

上訴のリミットは14日間

この期限を過ぎると刑が確定する

判決公判の最後に裁判官は必ず
「この判決に不服がある場合、判決日の翌日から14日以内に上訴手続をしてください」
という「上訴権の告知」をします。これは裁判所の義務であり、上訴できることを裁判の当事者に教えるわけです。
とはいえ検察官や弁護人は法律のプロとして、言われなくても知っていることですので、上訴権の告知は主に被告人向けと言えるでしょう。

つまり判決内容に不服がある場合は、判決公判の翌日から14日以内に上訴の手続をしないと、それで判決内容が確定してしまうわけです。上訴する気がある場合、弁護人と相談して速やかに手続をしましょう。
また判決に不服がない場合でも、刑が確定するまで14日間掛かります。というのも、日本の場合“検察側にも上訴権がある”のです。被告人に不服がなくても、検察側には不服があるかもしれませんので、刑が確定するのはやっぱり14日後になります。

上訴のリミットに14日間も間を空けているというのは、上訴するかどうか被告人(または検察官)にじっくり考えてもらうためで、書類制作に手間や時間が掛かるからというわけではありません。
実際の上訴手続は「控訴(上告)申立書」という書面を一通提出するだけです。上訴した公判で必要になる「控訴趣意書」などの詳細な書類は後で提出すればいいので、上訴する場合は判決を覆すことが本当に可能かを、弁護人とよく相談してからにしましょう。

控訴・上告はなかなか認められない

実際の裁判は第一審だけで終わり?

日本の裁判は三審制なのですが、では実際にどんな理由で上訴しても上級裁判で審理してもらえるかというと、そう甘くもありません。
確かに控訴は、「刑が重すぎる」「判決文に書かれた事実に誤認がある」といった理由でも上訴できます。

しかしあくまで“上訴できる”というだけで、第一審の判決理由を根底から覆すような新証拠を提出できない場合、控訴審はたった1回であっと言う間に結審し、次回の判決公判で控訴はあっさり棄却されてしまいます。
上告の場合はもっとハードルが高くなります。上告には上訴条件が決められており、刑が重過ぎるなどという理由では上訴そのものが認められません。

上告できる条件は

  • 過去に判例のない場合
  • 判決に憲法違反の疑いがある場合

に限られています。
弁護人は法律のプロですから、相談すれば無理矢理にでも上告できるロジックを準備してくれるかもしれませんが、実際に上告した結果、審理までいけるケースは極めて少ないと考えるべきでしょう。

ですから日本の刑事裁判は、第一審での判決でほぼ確定してしまうのが実情です。
三審制だから次があると安直に考えるのは大変危険です。第一審から弁護人と相談し、必ずお望みの結果が得られるように努力しましょう。

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