勾留請求とは~逮捕だけで釈放されることは滅多にない!~

拘留

逮捕は最長72時間で終了

その後釈放されないのは「勾留」されるから

一般の方は刑事事件の被疑者として身柄を拘束された場合、釈放されるまでが「逮捕」と思われがちです。ところが実際「逮捕」という手続きは、現行犯を除いて裁判所の許可を得て行う身柄拘束になり、タイムリミットが定められています。

「逮捕」は令状を発効させてから始まります。

具体的には警察官などが被疑者に逮捕状を突きつけ、「○○容疑で逮捕する!××時△△分、逮捕!」といった瞬間から、カウントダウンがスタートするわけです。

逮捕のタイムリミット
  1. 警察が事件を検察に送検するまで“48時間以内
  2. 検察が起訴・不起訴を決定するまでに“24時間以内

つまり刑時事件でいう「逮捕」という状態は、最長でも72時間で終了してしまうのです。しかし実際の刑事事件の手続きで、逮捕のタイムアップで釈放される被疑者というのは滅多にいません。

多くの被疑者は逮捕されて3日を過ぎても、大抵は留置場に身柄を拘束されたまま、警察や検察の取調べを受けています。この「逮捕」以後に続く身柄拘束が「勾留」なのです。

起訴・不起訴の判断は24時間では無理?

検察はさらに捜査を続けて判断する

実際事件が送検されてきてから、担当検事に「24時間以内に、起訴か不起訴か決めてください」というオーダーは、かなり無茶な話でしょう。

24時間寝ないで捜査したとしても、集められる証拠には限界がありますし、第一検察の検事の抱えている事件は、警察の捜査官が担当している事件の数十倍です(誇張ではありません)。だからといって安直に起訴を決定するわけには行きませんし、不起訴処分で真犯人を逃がす事になってもいけません。起訴・不起訴の判断は、よほど明確な事件でなければ24時間では無理でしょう。

そんなわけで通常の刑事事件の手続きでは、起訴・不起訴の判断をするには逮捕のタイムリミット内では出来ないわけです。だからといって、被疑者を釈放してしまっても問題があります。そこで普通は被疑者の身柄を拘束したまま、捜査を続行します。

被疑者の身柄を引続き拘束するために行うのが「勾留請求」

本来、刑事手続きは必ず被疑者の身柄を拘束しなければならないというルールはありません。

逃亡・証拠隠滅の可能性が高い被疑者のみ逮捕される

「逮捕」は被疑者が逃亡したり、証拠隠滅を図る可能性が高いと判断した警察などの捜査機関が裁判所に許可をもらうものです。

仮に逮捕のタイムリミットが過ぎたとしても、それは被疑者を釈放しなければならないというだけで、事件捜査(刑事手続き)は、そのまま継続します。

もっとも逃亡や証拠隠滅の恐れがある被疑者ですから、起訴・不起訴の判断をするまえに釈放してしまったら、逃亡してしまう可能性もあるわけです。どうにかして身柄を拘束したまま捜査を続けたい場合、検察は裁判所に対して「勾留請求」という手続きをとります。

裁判所が検察からの勾留請求を認めた場合、逮捕のタイムリミットが過ぎても、身柄の拘束が引続き行われるのですが、この拘束は「勾留」と呼ばれるモノで、「逮捕」ではありません。

そして「勾留」にももちろんタイムリミットが設けられています。

拘留の期間は最長で10日間

しかし捜査の進捗が思ったより進まないなど“やむを得ない事情がある時に限って”、最長でさらに10日間だけ「勾留延長」をすることが出来ることになっています。つまり被疑者は、ひとつの事件で逮捕・勾留された場合、最長で23日間身柄を拘束されてしまうわけです。

実際の刑事事件の手続きの現場では、ほとんどの被疑者は逮捕後に勾留されます。また本来なら“やむを得ない事情”でしか許可されない「勾留延長」も、ほとんどの被疑者が体験しているのが現状です。

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