架空請求詐欺とは?手口や罰則、逮捕された場合の対処法

架空請求詐欺の犯人

架空請求詐欺とは?

架空請求詐欺とは、架空の事実を理由に、金銭を請求するハガキやメールを送付し、お金や電子マネーなどをだまし取ろうとする詐欺のことをいいます。
特殊詐欺(不特定多数の人を対象とし、電話やメールなどで行われる詐欺)の一種です。

身内が架空請求詐欺で逮捕されたら速やかに弁護士へ相談を

架空請求詐欺は重罪として扱われやすい犯罪です。もし家族や友人など身内が架空請求詐欺で逮捕された場合は、速やかに刑事事件に強い弁護士へ相談することをおすすめします。

架空請求詐欺の主な手口

架空請求詐欺の主な手口としては次のようなものがあります。

基本パターン

架空請求詐欺の中でも、典型的なパターンは「サイトの利用料金が未納になっている」などの口実を使ってお金を請求してくるものです。「払わないと法的措置を取る」などと告げ、お金をだまし取ろうとしてきます。

裁判所の関係者を名乗るパターン

架空請求詐欺には、裁判所関係者を名乗ってお金をだまし取るパターンもあります。このパターンでは、まず裁判官や書記官、裁判所の関係機関を名乗る人物・団体から電話やメール、郵便物で連絡が来ます。

そして、「裁判を起こされている」などと被害者の不安をあおり、裁判費用などの名目でお金をだまし取ろうとするのです。

最初に名義貸しを持ちかけるパターン

架空請求詐欺では、最初に被害者に名義貸しを持ちかけ、それに応じた被害者からお金を脅し取るというパターンもあります。

このパターンでは、まず被害者に「老人ホームの優先入居権」など特別な権利があると告げ、他の人にその権利を譲ってほしい、あるいは名義貸しをしてほしいと依頼します。

そして、親切心などからそれに応じた依頼者を、「違法なので逮捕される」などと脅し、弁護士費用などの名目でお金を送らせようとするのです。

架空請求詐欺の逮捕をめぐる現状

架空請求詐欺は、毎年多くの被害者を出している詐欺事件です。
ここでは、平成30年の架空請求詐欺の発生状況・検挙状況について、警視庁の広報資料「平成30年における特殊詐欺認知・検挙状況等について(確定値版)」を元に、説明します。

架空請求詐欺の発生件数

特殊詐欺全体の認知件数16496件のうち、4844件が架空請求詐欺となっています。20代を含む幅広い年代で被害者が発生しているのが特徴です。
平成29年度より発生件数は減少しているものの、被害額は138.4億円と前年度に比べて10.7億円、増加しています。

架空請求詐欺の検挙状況

架空請求詐欺を含む特殊詐欺全体で検挙件数は5159件、検挙された人の数は2686人となっています。

架空請求詐欺で逮捕された場合どんな罪になるのか

架空請求詐欺に適用される可能性がある罪としては、詐欺罪と恐喝罪が考えられます。

詐欺罪

架空請求詐欺のように、嘘の事実を告げて金品をだまし取った場合、詐欺罪にあたる可能性があります。

詐欺罪は、人をだまし、お金などの金品をもらった・送らせたときに成立する罪です。

詐欺罪の法定刑は、法定刑は1か月以上10年以下の懲役です。

懲役刑しか存在しないため、執行猶予がつかないと刑務所に行くことになってしまいます。

恐喝罪

架空請求詐欺において、お金や電子マネーなどを暴力などで「脅し取った」場合には、恐喝罪に問われる可能性があります。

恐喝罪は、暴行・脅迫により、お金などを脅し取った場合に成立する罪です。

法定刑は、1か月以上10年以下の懲役と詐欺罪と同様の重さになっています。

架空請求詐欺は未遂に終わったときでも逮捕される可能性がある

詐欺罪・恐喝罪には未遂犯の処罰規定が設けられています。
架空請求詐欺が未遂に終わった場合も逮捕され、実刑を受ける可能性は十分にあるといえるでしょう。

架空請求詐欺で逮捕された場合の罰則について

実際に被害が出てしまった場合

架空請求詐欺は刑法上の犯罪の中でも、比較的重い罪です。

詐欺罪・恐喝罪ともに法定刑は1か月以上10年以下の懲役刑のみであり、罰金刑はありません。そのため、実刑になれば必ず刑務所に行くことになります。

しかも、架空請求詐欺は組織的犯罪であること、暴力団の資金源になっていること、といった理由から厳罰に処せられやすい犯罪行為です。逮捕されれば起訴される可能性が高く、初犯でも実刑になる可能性も高いといえます。

未遂に終わった場合

犯罪が未遂に終わった場合は刑の上限・下限がそれぞれ2分の1/に減軽される可能性があるため、被害が実際に出てしまった場合と比べて刑が軽くなりやすいといえます。

しかし、それでも収監されるおそれはあります。

架空請求詐欺における刑の重さを決める要素

架空請求詐欺事件において、言い渡される刑の重さに影響する要素としては次のようなものが挙げられます。

事件の中で果たした役割

架空請求詐欺は組織的に行われる犯罪であることから、「犯罪計画の中でどのような役割を果たしていたかどうか」が、刑の重さを決める上で重要な判断要素になります。

例えば、詐欺行為で大きな役割を果たしていたメンバーと、ただの見張り役だったメンバーとでは前者のほうが罪が重くなりやすい傾向があります。

計画の中で果たしていた役割については、報酬の額や実際の役割、犯罪計画に関わった経緯などから客観的に認定されます。実際の事件の見通しについては、弁護士にご相談ください。

被害額

犯罪の結果が重大であれば重大であるほど、刑が重くなりやすくなります。したがって、被害額が大きい事件では、重い刑が科される可能性が高いといえるでしょう。

示談の有無

被害者と示談をし、被害を弁償することは刑の判断において被疑者にとって有利な事情として扱われます。

架空請求詐欺で逮捕された場合の流れ

架空請求詐欺の容疑で警察に検挙された場合、捕まった人にはどのような運命が待っているのでしょうか。

ここでは、架空請求詐欺で逮捕された後の流れを簡単に紹介します。

逮捕

架空請求詐欺は重大犯罪です。したがって、そのまま逮捕され、身柄を拘束される可能性が高いといえます。

逮捕されると、まずは72時間、取り調べのために拘束されます。この間は弁護士以外の人間と連絡を取ることはできません。

勾留

逮捕後72時間が過ぎた後、取り調べのために勾留される可能性があります。
もし勾留された場合、最大20日間身柄を拘束されることになります。

起訴

勾留期限までに、検察が起訴の判断を行います。もし起訴された場合、刑事裁判手続きに進むことになります。

刑事裁判

起訴後は刑事裁判手続きに移行します。裁判では、有罪か無罪なのか、さらに刑がどうなるのかが決まります。

なお、日本の刑事裁判の有罪率は99%です。刑事裁判に至った場合は有罪になる確率が極めて高いといえるでしょう。

もし身近な人が架空請求詐欺で逮捕されてしまったら

弁護士に相談する

まずはすぐに、弁護士に相談することが大切です。架空請求詐欺グループの方で弁護士をつける場合もありますが、その場合、家族などの証言抜きで裁判を進められてしまうおそれもあります。そうなれば、結果的に被疑者となった人にとって不利な結果を引き起こすことにもなりかねません。

また、逮捕後72時間以内については、被疑者と面談をできるのは弁護士のみです。被疑者の様子を知るためにも、すぐに弁護士を手配する必要があるのです。

被害者と示談交渉をする

早めに被害者との示談交渉を進めることも大切です。被害者側と誠実に話し合い、謝罪と弁償を行うことで刑を軽くできる可能性があります。

刑事事件の場合、起訴の判断までに最大でも23日しかありません。被疑者にとって有利に刑事手続きを進めるためにも、一刻も早く示談を成立させる必要があります。

架空請求詐欺で身近な方が逮捕された場合は弁護士に相談を

身近な方が架空請求詐欺事件の加害者になってしまったら、まずは弁護士にご相談ください。

弁護士は、被害者との示談交渉を始め、その時時の状況に応じた様々な弁護活動を行います。たとえ接見禁止になっても弁護士だけは被疑者に会えますので、家族や友人からの伝言や励ましの言葉を届けることも可能です。

刑事事件は時間との勝負になりますので、弁護活動の開始は早ければ早いほど良いといえます。今後の事件の流れを変えるためにも、一刻も早く相談されることをおすすめします。

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