罰金が払えなければ強制労働?!「労役」とは何か?

罰金は懲役と同じ「刑罰」!

刑事事件の刑罰で一般的なのは「懲役」と「罰金」です。懲役と聞くといかにも犯罪者に下される刑罰といった印象があります。しかし罰金も同様に刑事罰の一種です。交通違反あたりで「赤キップ」を切られた結果、下される処分はほとんどの場合罰金ですがこれも懲役と同じ前科のつく刑罰になります。

また交通違反以外で、他の容疑を掛けられて起訴されて有罪になった場合でも罰金刑になるケースというのはそれほど珍しくはありません。真面目に暮らしている一般人の方々で割合よくあるのが痴漢や盗撮(冤罪含む)の容疑で検挙された場合でしょう。

具体的な罪状は各都道府県ごとに制定されている「迷惑防止条例(呼び名は地域によって微妙に違う)」になります。公開裁判を省略して事件後すぐに手続きをする「略式手続き」だと検挙された当日、遅くとも翌々日には罰金刑が言い渡され罰金を納付するハメになるわけです。

迷惑防止条例の場合、地域によっても罰金額は色々で一番高い地域で「50万円以下」となっています。しかし初犯で十分に反省していれば請求される罰金額は30万円程度が相場でしょう。しかし罰金というのは現金一括払いが原則なのです。それくらいの蓄えがあれば問題はありませんが一般人の所得が物価上昇に追いつかない昨今、罰金が支払えないケースが増えているわけです。

罰金は現金一括払い!期限を過ぎるとどうなる?

普段から財布の中に何十万円という現金を持ち歩いている人はあまりいません。ですから刑事事件で有罪が確定して罰金刑を言い渡されたとしてもその場で現金が支払う必要はなく、大抵の場合は銀行などの金融機関で支払える納付用紙を渡されます。

ただ納付期限は大体一週間で罰金刑をくらった人は期限までに現金をかき集めなければいけないわけです。とはいえ期限までに罰金を用意できない人もいます。
民間のローンや公共料金などの支払いが滞った場合は督促状が送られてきて、それも無視するとサービスが止められたり最悪のケースは民事訴訟を起こされたりするわけですが刑事罰である罰金はどうなるでしょう?

罰金の支払いを無視するとどうなるか

日本の場合、刑事罰の執行は法務省が担当しています(裁判所だと誤解している人が多い)。特に罰金の徴収は検察庁の担当です。期限までに罰金が納付されていないと検察庁の担当からすぐに連絡が来ます。また督促状も届きますがそこには「罰金が納められない場合は○○日間、労役場に身柄を収監します」という文言が書かれているでしょう。

罰金が払えない場合は、身柄を拘束されて「労役場」という場所で強制労働をさせられてしまうのです。「罰金が払えないのなら労働してください」という事になります。

労役場ってどこにある?何をさせられる?

紙袋

「労役」と聞くと足に鎖なんか着けられてムチを持った看守が監視する中、荒地を開墾するような過酷な重労働を想像してしまいますが労役はそんなハードなモノではありません。
まず「労役場」というのはそんな人里離れた山奥にあるのではなく、拘置所か刑務所の中にあります。

そこで行う作業は封筒貼りや紙袋の手さげ紐をつける作業といった、一般的に軽作業といわれる仕事です。罰金をどうしても支払えない場合、拘置所や刑務所に身柄を拘束されて罰金額が清算されるまで、与えられた作業を行わなければなりません。

といっても24時間ぶっ通しで作業を強制されるわけではなく、1日8時間労働でちゃんと休憩もありますし土日祝日はお休みです。
そんなわけで、「労役」というは過酷なイメージとは裏腹に普通に内職をするのと変わりはありません。ただその場所が拘置所や刑務所内で、労役が明けるまで外には出られないという大きなデメリットはあります。

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