犯罪行為の決定版「殺人罪」!でも立証は意外に難しい?

殺人

これをやったら重罪確定

究極の犯罪行為「殺人罪」

日本の刑法及び特別刑法には数多くの犯罪行為がありますが、その中でも一般人が犯す犯罪行為として、重罪が確定するのが「殺人罪」です。そして殺人罪は日本だけでなく、世界中の国でも重罪とされています。

殺人罪は、文字通り人を殺す行為

当たり前の話ですが、殺人を法律で禁じておかないと不平や不満を持った人間が、人を殺してしまっても問題がないという社会になってしまいます。さらに為政者にとっても、いつ市民や政敵が自分の寝首を掻きに来るか、安心して夜も眠れなくなってしまいますので、人が人を殺すことを重罪にするのは当然だと言えるでしょう。

少し前に日本国内で「なぜ人を殺してはいけないか?」という問題が話題になりましたが、人間は基本的に手段で生活する社会的動物です。

社会を安定維持するためには「掟(法律)」が必要で、社会の存続自体を脅かしかねない“仲間殺し”は掟の中でも最も重要な禁忌にするのは当たり前でしょう。殺人罪というのは、そういう意味で究極の犯罪行為なのです。

量刑には意外と幅がある?

殺人罪の刑罰とは

そんな殺人罪は刑法199条に設定されており、刑罰は「死刑、又は無期、若しくは5年以上の懲役」とされています。

つまり裁判によって殺人罪の有罪が確定した場合、被告人に科せられる刑罰は、最低でも5年以上の「有期懲役」か「無期懲役」、そして最悪は「死刑」になるわけです。死刑と懲役5年では雲泥の差で、殺人罪には量刑にかなり幅のあります。

“目には目を”というハンムラビ法典の考え方で、人を殺したら死刑とすれば判りやすいのですが、現代社会での殺人事件はそう単純ではありません。言い方は悪いのですが、殺される側にも殺されるだけの理由があるケースも、結構あったりするわけです。

たとえば1995年の法改正に伴って、親や兄弟など直系家族を殺した場合に適用される、「刑法200条」が削除されるきっかけになった事件は、性的虐待を繰り返した実父を娘が殺したという、気の重くなるモノです。

被告人であった娘は母と共に実父の下から逃げ出すなどしました。しかし執拗に追いかけてきた実父を、被告人は最終的に殺さざるを得なかったわけです。

こうした事件の加害者を死刑にしてしまっては、やはり問題が残るでしょう。つまり法の審理には被害者と加害者の事情を鑑み、ある程度の慈悲も必要だということで、死刑から懲役5年以上という幅が持たされているわけです。これは殺人罪に限った話ではなく、ほとんどの犯罪は量刑に幅が持たされています。

殺人罪の定義とは

“殺意があったか”が重要

人が人を殺してしまったら、すべてが殺人罪に問われるとは限りません。交通事故のように、加害者の過失で結果的に相手を死なせてしまった場合は、殺人罪ではなく「過失致死傷罪(刑法209.210条)」や「業務上過失致死傷罪(刑法211条)」になります。

つまり殺人罪が成立するには、事件が起こった時に加害者が被害者に対して殺意を抱いていたことがポイントです。ただ殺意というのは、加害者の心の中の問題ですので、取調べや裁判で「殺すつもりはありませんでした」と主張して、加害者が殺人罪を否認することもよくあります。

とはいえ加害者が刃物を使って刺したり、紐やロープで首を思いっきり絞めたり、あるいは崖の上から突き落としたり、“そんな事をしたら相手は死んじゃうでしょ?”といいたくなる方法で犯行を行った場合は、行為そのものが殺意アリとみなされるわけです。

計画性の有無も重要視される

また殺意の有無と共に量刑の重さを決める大きな要素になるのが、“計画性の有無”になります。事件を起こすにあたって、加害者が予め被害者を殺す準備をしていたか否かという点です。被害者に会う前に加害者が刃物やロープなど凶器を用意していれば、それははじめから殺す気満々だったということになりますので、殺意はなかった主張しても説得力はありません。

さらに計画的な殺人は、感情にまかせて衝動的に犯す殺人より悪質だと判断されます。もっとも裁判で「用意した凶器は、相手を脅すつもり用意しただけで、実際に殺す気はなかった」と殺意を否認するのもアリです。そんな主張の真偽は裁判官が判断しますが、裁判官の信頼を得るには有能な弁護士のアドバイスがあった方がいいでしょう。

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