痴漢などの迷惑防止条例違反、後日逮捕はあり得る?

後日逮捕

迷惑防止条例違反による逮捕事例

迷惑防止条例に違反し、逮捕されるという事例は決して珍しいことではありません。たとえば、過去には通学中の女子高生に卑わいな音声を聞かせたとして逮捕された者、更衣室にカメラを設置し盗撮したとして逮捕された者、また、電車内で痴漢をして逮捕された者多くいます。

このように各事例を見ていくと、ニュースでよく聞くような行為ばかりです。

具体的にはどのような行為が迷惑防止条例違反となるのか、また、後日逮捕とはどういう意味なのかといったことも、それぞれ解説していきます。

迷惑防止条例違反での後日逮捕とは?

現行犯逮捕と後日逮捕がある

同じ迷惑防止条例違反での逮捕といっても、いくつか種類があります。「後日逮捕」とは「通常逮捕」とも呼ばれ、その名の通り逮捕の中でも基本となる形態です。

少なくとも日本では令状主義が採用されており、裁判官の発する逮捕状がなければ逮捕されないというのが原則です。しかし、逮捕状の発行までには適正な手続きを踏む必要があり、本人の特定や罪を犯したと疑うに足りる状態に達しなければなりません。

結果として犯罪行為もしくは迷惑行為が行われてから後日の逮捕になってしまい、これが後日逮捕と呼ばれる所以とされています。どれほどの後日になるのかという点については特に規定がありません。しかし1か月以内というのがひとつの目安と考えても良いでしょう。一方で複雑な事件であれば半年後や1年後に後日逮捕されるというケースもあります。

これに対して、「現行犯逮捕」は令状主義の例外とされる逮捕ですが、こちらの方が一般的にはよく耳にする言葉かもしれません。痴漢などでよくニュースになっている事件も多くはこの現行犯逮捕です。現に行為をしている場合などには逮捕状なくその場で逮捕することができるのです。さらに、この場合捕まえるのが警察官である必要もなく、痴漢をされた人またはそれを目撃した人でもすることができます。

この他に、「緊急逮捕」などもありますが後日逮捕と現行犯逮捕によることが事例としては多いです。また、迷惑防止条例違反の場合には現行犯逮捕されるケースが多くなっています。

逮捕後どうなるのか

後日逮捕、もしくは現行犯逮捕された場合、その後はどのような流れになるのでしょうか。

まずは警察に身柄が拘束され、その後警察官から捜査を受けます。この期間は逮捕から最大48時間と定められています。

その後は検察に送検されることになり、24時間以内に勾留決定されるかどうかの判断が下されます。勾留されると最大10日間身柄を拘束されることになり、場合によってはさらに10日間延長されることもあります。

この勾留期間に検察官が起訴・不起訴の判断をします。起訴されると裁判が始まりますが、刑事事件の場合には起訴されると99.9%が有罪になってしまうという現実があるため、逮捕された者は起訴をされないようにどのように行動するのか、ということが重要になってくるでしょう。

起訴されて有罪となってしまう可能性を下げるためにも、痴漢などの迷惑防止条例違反で逮捕された場合には、なるべく早く刑事事件に強い弁護士に相談をすることが重要となります。

迷惑防止条例とは?

刑法だけではなく、迷惑防止条例違反によっても逮捕される場合があります。ここでは、迷惑防止条例の内容について説明します。

地域によって差がある

まず、条例の基本知識として、地域差があるということは理解しておきましょう。条例名についても都道府県によって若干の違いがあります。内容について、それほど大きな違いはありませんが改正などを通じて規制対象となる行為類型の追加や罰則の強化などがなされています。

たとえば、東京都の迷惑防止条例であれば平成30年7月1日より改正内容が施行されています。住居や会社内のシャワー室なども盗撮の規制場所として拡大されたことや、監視していると告げることがつきまとい行為として含まれるようになったことなどが主な改正内容です。

各都道府県においても条例の内容は必要に応じて改正が加えられています。また、住民から直接の請求をすることで条例の内容に修正を加えることもできるため、法律では実現できない地域特有の内容が定められたりもします。迷惑防止条例については実際に起きた事件などがきっかけとなり、改正がなれる場合も多くあります。

刑法違反となる場合もある

条例に定められている規制対象の行為であれば比較的軽微な違反行為とみなされます。逮捕こそされますが条例で定めることのできる罰則にはかなりの制限があります。条例での罰則は、2年以下の懲役・禁錮、100万円以下の罰金・科料、過料、拘留もしくは没収までと地方自治法に定められています。

そのため東京都の迷惑防止条例、特に痴漢に該当する行為については6月以下の懲役または50万円以下の罰金となっています。しかし常習の場合には1年以下の懲役または100万円以下の罰金と、より重い罰則規定が設けられています。

注意したいのは、あくまでも刑法が優先するのであり条例はその内容を補完する立場にあるということです。地域差を考慮するまでもなく一般的にしてはならない行為についてはそもそも刑法で罪名が付けられています。殺人をした者は条例違反であるか否かを論ずる前に殺人罪として手続きが進められます。痴漢行為をした場合でも、条例違反に該当すると思っていても刑法に引っかかる可能性があるということです。その場合、より重い犯罪として扱われることになります。

服の中に手を入れるなどの痴漢行為をした場合には、刑法176条に規定がある「強制わいせつ罪」に該当する可能性があります。条例にある痴漢行為とは異なり、手段として暴行または脅迫を用いていることなどが必要となりますが、服の中に手を入れる程度でも暴行にあたる可能性があります。また、13歳未満の者に対しては暴行などを用いなくてもこの罪にあてはまることになりますので、小学生などへの痴漢は迷惑防止条例違反ではなく、強制わいせつ罪にあたります。

罰則は6月以上10年以下の懲役と定められています。さらに、迷惑行為をするために入ってはならない場所に侵入したり物を壊したりした場合にも条例とは別で、刑法の建造物等侵入罪として処罰されることが考えられます。

迷惑防止条例違反における後日逮捕の実情

この条例に違反する行為としては痴漢や盗撮が代表的です。他にもつきまとい行為や押し売り行為、不当な客引き行為、その他粗暴な行為などが定められています。いずれも後日逮捕をされる可能性はあるというのが結論です。しかし、違反行為をしたにも関わらず後日逮捕されないケースが多いというのが実情です。特に痴漢や盗撮では現行犯逮捕が実際の逮捕事例としては大半を占めています。

後日逮捕であれば、基本的には被害者が警察に相談することから始まり、犯人の特定などをすることになります。その場で現行犯逮捕する勇気がないことや、痴漢されたことの相談に抵抗もあるでしょう。また防犯カメラがないような場合には犯人の特定も難しいかもしれません。こういったこともあり逮捕の割合は低くなっています。しかしカメラに撮られていた場合やICカードの履歴などから調べられ後から逮捕に至るというケースも少なからずあります。

盗撮行為についても同様です。電車内で行われることが多く、逮捕のうちほとんどは現行犯逮捕です。しかしカメラやICカード等が証拠となり犯人特定、逮捕という可能性は十分にあります。つまり、痴漢や盗撮、この他様々な行為が迷惑防止条例違反となり後日逮捕されることはあるということです。

また、迷惑防止条例違反は非親告罪ですので、被害者が告訴をしなくても警察・検察が捜査をし、刑事裁判にかけられる可能性があるということです。たとえば、自身が痴漢など、特定の行為をした場合にそれを見かけた第三者が通報し、逮捕されることがあるということになります。

迷惑防止条例違反で後日逮捕される前に弁護士に相談!

迷惑防止条例違反の場合、後日逮捕される可能性が高いとはいえませんが、事情によっては後日逮捕される可能性も十分あります。痴漢の容疑をかけられたものの、その場から逃げ出した場合などは、監視カメラの映像、ICカード、目撃者の証言などをもとにして後日逮捕される可能性も十分にあります。

もしも迷惑防止条例違反で後日逮捕された場合には、身柄が拘束されることになり家族などと自由に面会ができる状態ではなくなってしまいます。また、逮捕後には弁護士を自分で選ぶことも難しくなります。

そのため、迷惑防止条例違反で後日逮捕される前に弁護士に相談することが重要になります。後日逮捕される前に弁護士に相談した場合でも、弁護士には守秘義務がありますので、弁護士から捜査機関に通報が行くなどということはありません。弁護士への相談も早期であるほど効果的となりますので、できるだけ早く刑事事件に強い弁護士を探して相談することをおすすめします。

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